羊を数える夜に

自分ってなんだ!?って思ってダラダラしてたら、もう30後半

通勤途中にいるアイツ

毎朝、通勤路に「おはようございます!」って言ってくれる小学生がいる。

先日、彼は俺のコートの端っこを掴んだまま、地下鉄の駅まで一緒に歩いた。

 

「学校楽しい?」と尋ねてみる。屈託のない笑顔で「うん!」と返ってくる。

逆に「仕事楽しい?」って聞かれたらどうしよう、なんてありもしない想像をして少し悲しくなった。

「またねー。」地下鉄の駅の前で彼と別れる。

階段を降りる俺を、見えなくなるまで手を振って送ってくれた。

 

俺はもう大人だから、屈託のない笑顔で笑う彼に(仕事とか生活とかを含めて)「大人は楽しいよ」と、言葉で、態度で、伝えていくべきだと思っている。

が、自信を持ってそう言えないのが現状なのだ。

 

彼に伝えたいのだ、大人は楽しいと。

そのためにはまず、自分が楽しまなくてはいけない。

 

その方法を見つけるため、今日も色々試すのだ。

明日も明後日も。

きっと必死に試し続けていれば、楽しいと言える日がくるはず。

もしくは、試すこと自体が楽しくなっているかもしれない。

 

「大人は楽しいよ」。とりあえず、ハッタリでもいいから言ってみようかな、

次に彼が俺のコートの端っこを掴んでくれた時に。