高校デビューに大失敗した話
こんばんは、たまです。
暗いタイトルだけど、今は教訓であり、いい思い出である、というお話。
僕は高校デビューを、まるで漫画のように、みごとに失敗した。
高校3年間を結構もったいない使い方をした。
きっかけは2つある。
1つ目は、入学式。式の中で、筋骨隆々なスポーツ部の先輩(男子)たちが、ブーメランパンツでボディビル的なショーをやってくださったタイミングで、僕は鼻血を出した。
病院に運ばれ、「ただの激しい鼻炎」と診断されたが、時すでに遅し…。
全校生徒から「男の裸を見て鼻血を出した男」としてレッテルを貼られたわけだ。
(実際、結構いじられた…。)
2つ目は、入学式翌日。
僕はお気に入りのスピッツのツアーTシャツに、なかなかに履き込んだジーンズ、デッカいヘッドフォンをして登校した。
そんな格好で教室に入ったから、楽器を趣味とする仲間とすぐに打ち解けた。
と思ったところに前の席の生徒が登場。
「あっ、男の裸で鼻血出したやつ」。とりあえず、「鼻炎でね。」と返す。
彼は続ける。
「えっ?ツアーTとか普段使いすんのダサくない?」…。
本当は無視すればよかった。
でも、好きなものをバカにされて許せなかった。
「君の着てるゴリラのTシャツはおしゃれなの?」
言っちまった…。
そう、あの有名なゴリラのイラストのブランドのTシャツ。
そう、あの高いTシャツ。
当時の僕、知りませんでした…。
多分、僕だけが知りませんでした…。
教室、凍りつく。
こそこそ「だっせぇ」とか「えっ?知らないの?」とか悪口が聞こえた。
入学式当日、鼻血を出して早々に帰った僕は知らなかった。
入学式の日に、彼はクラスの中心的な人物になっていたらしい。
その日、僕の不遇な3年間が始まったわけです。
毎日学校行くのが嫌で、河原でギターを弾いてから登校。
授業中はヒソヒソ言われている感じがして落ち着かず、いち早く帰りたい気持ちに苛まれる。
授業中なのに「トイレに行きたいです」と言って部室に逃げ込むこともあった。
そのうち、部活の仲間すら疑うようになり「俺のこと嫌いだよね?」という意味不明な質問をして、本当に嫌われていき、部活をフェイドアウト。部室にも逃げられなくなる。
という3年間を過ごし、でも、なぜだか無事に卒業できた。
クソみたいな3年間だった。
残念な、暗い話ではある。
でも、今はもう整理ができている、「自分が選んだ」道だったわけですから。
で、今の自分にとって教訓です。
①自分にとって、自分の着ていたスピッツのツアーTシャツはやはりかっこよかった。
それを訥々と説くべきだった。
(例の彼が着ていたTシャツがオシャレだったかどうかはどうでもいい。)
②「俺のこと嫌いだよね?」なんていうアホな質問は要らなかった。
他人の評価を気にし過ぎてた。その必要はなかった。
③そして今日までこの経験をひきづって、他人の目を気にする人生を送り過ぎている。
気付いているなら、早く引きづるのをやめればいいだけの話だ。
(今日もまだ、少しだけ他人の目が気になってるけれど。)
ちょっと嫌な時間だったけど、もっと早く忘れるべきだったんだ。
忘れられないなら、教訓として生かせばよかった。
でも、僕がこういう風に思えるようになるまで、17年かかった。いや、必要だった。
自分のペース。
おっそいなぁ。
でも気付けて良かった。
次、転職する時、デビューに失敗しないように、この経験を生かそう。
次、人との出逢いがあった時に、この経験を生かそう。
決して暗くない話。いい教訓の話。