羊を数える夜に

自分ってなんだ!?って思ってダラダラしてたら、もう30後半

高校デビューに大失敗した話

こんばんは、たまです。

 

暗いタイトルだけど、今は教訓であり、いい思い出である、というお話。

 

 

僕は高校デビューを、まるで漫画のように、みごとに失敗した。

高校3年間を結構もったいない使い方をした。

 

きっかけは2つある。

1つ目は、入学式。式の中で、筋骨隆々なスポーツ部の先輩(男子)たちが、ブーメランパンツでボディビル的なショーをやってくださったタイミングで、僕は鼻血を出した。

病院に運ばれ、「ただの激しい鼻炎」と診断されたが、時すでに遅し…。

全校生徒から「男の裸を見て鼻血を出した男」としてレッテルを貼られたわけだ。

(実際、結構いじられた…。)

 

2つ目は、入学式翌日。

僕はお気に入りのスピッツのツアーTシャツに、なかなかに履き込んだジーンズ、デッカいヘッドフォンをして登校した。

そんな格好で教室に入ったから、楽器を趣味とする仲間とすぐに打ち解けた。

 

と思ったところに前の席の生徒が登場。

「あっ、男の裸で鼻血出したやつ」。とりあえず、「鼻炎でね。」と返す。

 

彼は続ける。

「えっ?ツアーTとか普段使いすんのダサくない?」…。

 

本当は無視すればよかった。

でも、好きなものをバカにされて許せなかった。

 

「君の着てるゴリラのTシャツはおしゃれなの?」

言っちまった…。

 

そう、あの有名なゴリラのイラストのブランドのTシャツ。

そう、あの高いTシャツ。

当時の僕、知りませんでした…。

多分、僕だけが知りませんでした…。

 

教室、凍りつく。

こそこそ「だっせぇ」とか「えっ?知らないの?」とか悪口が聞こえた。

 

 

入学式当日、鼻血を出して早々に帰った僕は知らなかった。

入学式の日に、彼はクラスの中心的な人物になっていたらしい。

 

その日、僕の不遇な3年間が始まったわけです。

 

 

毎日学校行くのが嫌で、河原でギターを弾いてから登校。

授業中はヒソヒソ言われている感じがして落ち着かず、いち早く帰りたい気持ちに苛まれる。

 

授業中なのに「トイレに行きたいです」と言って部室に逃げ込むこともあった。

そのうち、部活の仲間すら疑うようになり「俺のこと嫌いだよね?」という意味不明な質問をして、本当に嫌われていき、部活をフェイドアウト。部室にも逃げられなくなる。

 

という3年間を過ごし、でも、なぜだか無事に卒業できた。

クソみたいな3年間だった。

 

 

 

残念な、暗い話ではある。

でも、今はもう整理ができている、「自分が選んだ」道だったわけですから。

 

 

 

で、今の自分にとって教訓です。

 

①自分にとって、自分の着ていたスピッツのツアーTシャツはやはりかっこよかった。

 それを訥々と説くべきだった。

 (例の彼が着ていたTシャツがオシャレだったかどうかはどうでもいい。)

 

②「俺のこと嫌いだよね?」なんていうアホな質問は要らなかった。

 他人の評価を気にし過ぎてた。その必要はなかった。

 

③そして今日までこの経験をひきづって、他人の目を気にする人生を送り過ぎている。

 気付いているなら、早く引きづるのをやめればいいだけの話だ。

 (今日もまだ、少しだけ他人の目が気になってるけれど。)

 

 

ちょっと嫌な時間だったけど、もっと早く忘れるべきだったんだ。

忘れられないなら、教訓として生かせばよかった。

 

でも、僕がこういう風に思えるようになるまで、17年かかった。いや、必要だった。

自分のペース。

おっそいなぁ。

 

でも気付けて良かった。

 

 

次、転職する時、デビューに失敗しないように、この経験を生かそう。

次、人との出逢いがあった時に、この経験を生かそう。

 

決して暗くない話。いい教訓の話。